勤務医の40近くが、年960時間超の残業…令和7年度からの「通常」規制上回る

2021年01月25日

昨年夏、厚生労働省は勤務医の40%近くが、1年間に960時間を超える残業をしていたとの調査結果を発表しました。

令和6年度には、年960時間の残業が上限規制の一つの基準となる、医師の働き方改革を加速させる必要性が明らかになりました。

令和7年度からの残業時間の上限(休日労働を含む)は、通常の勤務医が年960時間、地域医療を担う病院の勤務医が年1860時間となります。

調査は、厚労省の研究班が令和元年9月に実施し、3967医療機関、2万382人の医師から回答を得たもので、このうち週4日以上働く病院の常勤医8937人について、兼業先の労働時間も含めた1週間の勤務実態を分析し年間に換算した結果です。

その結果、残業が年960時間を超えた勤務医は37・8%。年1860時間を超えていたのは8・5%でした。平成26年に行った同様の調査と比べると、年960時間超の割合は1・4ポイント減で、年1860時間超の割合は1・2ポイント減にとどまっていました。

厚労省は「令和7年度に向けて、医師の仕事の一部を看護師らに任せる『タスクシフト』などを進める必要がある」としています。